使用方法

1. メグルダーゼ®の使用にあたってのご注意

患者選択における注意事項

本剤の投与に際しては、添付文書を十分に理解した上で、投与患者の選択を慎重に行い、治療上の必要性を十分検討の上、投与の可否を判断してください。

効能又は効果

メトトレキサート・ロイコボリン救援療法によるメトトレキサート排泄遅延時の解毒

●支持療法(尿のアルカリ化、十分な水分補給等)が実施されている必要があります。
●本剤がメトトレキサートの効果を減弱させるおそれがあることから、患者の状態等を考慮して本剤投与の要否を慎重に判断してください。

本剤投与の目安となる血中メトトレキサート濃度
メトトレキサート投与開始後時間 急性腎障害の徴候なし 急性腎障害の徴候あり
24時間 50μmol/L以上
42時間 5μmol/L以上 1μmol/L以上
48時間 2μmol/L以上 0.4μmol/L以上

●臨床試験で組み入れられた患者の腎機能等について、添付文書の「17.臨床成績」の項を参照し、
本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行ってください。

禁忌

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
授乳婦 治療上の有益性及び母乳栄養の有用性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。

投与中及び投与後の注意事項

用法及び用量

通常、グルカルピダーゼ(遺伝子組換え)として50U/kgを5分間かけて静脈内投与してください。
なお、初回投与48時間後の血中メトトレキサート濃度が1μmol/L以上の場合は、初回と同じ用法及び用量で追加投与することができます。

本剤投与後の血中MTX濃度測定

●イムノアッセイ法による血中MTX濃度測定結果は過大評価される可能性があります。
HD-MTX療法施行時は、副作用回避のために、経時的な血中MTX濃度測定が推奨されており、一般的に、イムノアッセイを用いて測定します。
しかしながら、本剤はMTXを加水分解し、DAMPA(4-deoxy-4-amino-N10-methylpteroic acid)及びグルタミン酸を生成する作用を有しており、この反応で産生されるDAMPAは、イムノアッセイで用いる抗MTX抗体に反応します。そのため、本剤投与後のイムノアッセイを用いた血中MTX濃度測定結果は、実際の血中MTX濃度よりも過大評価された結果となる可能性があります。
イムノアッセイを用いて血中MTX濃度測定を行う場合は上記の内容に注意してください。

●EDTA-2Na、クエン酸ナトリウム等が含まれる採血管を用いて採血してください。
本剤投与後の血中MTX濃度を正確に測定するために、EDTA-2Na(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム)、クエン酸ナトリウム等が含まれる採血管を用いて採血してください。
上記以外の採血管を用いた採血を行った場合、本剤によるMTXの加水分解反応が停止せず、血中MTX濃度が過小評価される可能性があります。

支持療法の継続

本剤投与後もロイコボリン救援療法、支持療法(尿のアルカリ化、十分な水分補給等)を継続してください。

薬剤調製時の注意

1.本剤1バイアル(1,000U)を日局生理食塩液1mLで溶解した液(濃度1,000U/mL)を、適量の日局生理食塩液にて希釈して使用する。溶解の際は、静かに転倒混和し、振らないこと。

2.溶解液に濁り、粒状物質又は着色が認められた場合は使用せず廃棄すること。

3.溶解後は速やかに使用すること。溶解後やむをえず保存する場合は、バイアル内にて2~8℃で保存し、調製から4時間以内に投与を開始すること。

4.本剤のバイアルは1回使い切りである。未使用残液は、適切に廃棄すること。

薬剤投与時の注意

本剤投与前後に静脈ラインのフラッシングを行うこと。

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医療関係者の皆さまへ

このページは、医療用医薬品であるメグルダーゼ®を適正にご使用いただくため、医療関係者(医師・薬剤師・看護師等)の方を対象に情報提供することを目的としています。一般の方、国外の医療関係者への情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

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